小沢一郎、激白120分

週間ポスト2011年1月7日号、抜粋


現状の民主党の政権と政治がこのまま続くとすると、国民の政権交代への期待を損なってしまう可能性が非常に高いという心配を私自身強く持っております。
人間のやることですから、100%言ったとおりのことができないのはままあることです。けれども、09年の夏、あれだけ国民が勇気を奮って政権交代を選択した。特に日本の国民は大きな変化を嫌う国民性ですから、半世紀以上も続いた政権を変えるという決断は大変な勇気を必要としたと思うんですね。そんな決断をしてまで民主党政権に期待した
そして、我々は何としてでも国民の生活を守っていくという民主党政治の理念と目標として、「国民の生活が第一」を掲げて支持を得た。

ところが、いま1年半近くになんなんとするんだけれども、最近とみに国民には民主党大義の旗が見えなくなりつつある。
非常に残念に思います。
やはり我々は、
最後まで理想の旗を高々と掲げて、国民と約束した目標に向って一生懸命に努力する
その姿こそが尊いのではないかと思うんです。総選挙の初心に返って、本当に国民の期待する政治、政策を実行していかねばならない。
民主党は皆、政権の座にきちんと着いて政権を動かしたという経験がない人ばかりだから、無理もないと言えば無理もないんですけれども、しかし実際に資質や能力が欠如しているところはあっても、一生懸命それを補って、努力と誠意でがんばる姿勢が必要じゃないかと思います。
民主党政権の現状では多分、官僚諸君も困っているんじゃないか。それくらい深刻な状況にあると思っています。

肩が痛かったり、腰が痛かったりね(苦笑)、身体はまあ大丈夫だけれども、なるべく新聞・テレビは見ないようにしている。
時々思いますよ、もう面倒くさいと思う。もういいや、と。でも達観しているんですよ。天の命ずるままにする。
天に必要とされれば生かしてくれるだろし、必要とされなければ去ればいい
けれども、とにかく2大政党制が両方ともだめになると、日本の政治が混乱して、怖ろしい事になりますからね。
欧米でもネオナチの支持がどんどん増えているでしょう。日本の場合、もっと極端になりますよ。そうなると民主主義はお終い。日本の将来はなくなっちゃいますから。

まあ、ちょっとね。民主党と合併した時から思っていたことだけれども、民主党は党内政局レベルの発言が多すぎるんですよ。けじめというものがないんです。やはり党や政府の重要な役職に就いたら、普段は派閥の会合なんかに出ちゃいかんのです。基礎的な訓練というか資質が問題というか、ぽっとなっちゃったからそういうものが欠けているんじゃないでしょうかね。
だから国民にも役人にもバカにされちゃう。「(民主党には政権担当能力が)欠けていると、みんながそういっている」と(3年前の大連立問題の時に)言ったんだけれども、現実にこのままだとやはりそうじゃないかという話になりかねない
何とかしないといかんでしょうね。(略)

(マスコミ報道・政権と国会の“小沢叩き”偏向について)
ゲッペルスだね。とても異常で危険なことです。国会議員が自分の責任と使命とを自覚して行動しないと民主主義は成り立ちません。特に政府・与党の重要な地位に就いた方々は、古い言葉で言えば天下国家、天下万民のことを考え、王道を歩まなければならない
60年間も本格的な政権交代がないなんていうことは、民主主義ではあり得ない事なんです。そのことに気が付いて、国民が大英断を下したわけだから、それにきちんと応えて実行してくれる政治家がいれば、ぼくはもうゆっくり隠居して遊んでいればいいんだけれども、どうもいまのままだと国民から評価されない。
逆にあの政権交代は何だったんだというような言われ方をしている。でも日本に民主主義を定着させるためには、この民主党政権は絶対に失敗させられないから、たとえ自分自身がどんなに言われようとも、何とか成功させたい、その一念ですね。



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